PET・PVC・PP 透明フィルムの違いについて
シールで使われる透明フィルム素材の中に、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)があります。
透明シールを作りたい時に使用する材質で、用途に応じてこの3種類から選ぶことが多いです。
貼る先の容器の色やデザインを活かしたい、シールであることをなるべく隠したいといった場合によく使われます。
とはいえ、「透明なシールを作るときに使うのはわかったけれど、どれを選んだらいいのだろうか」と思われるはず。
今回はそんな疑問を解決するため、こちら3種類の特徴や使用例をご紹介していきます。
・PET(ポリエチレンテレフタラート)
粘着や厚みも含めて幅広いラインナップがあるので、透明シールを作る際はこの材質が選ばれることが多いです。
食品や飲料水などに貼るラベルや、商品容器に貼るラベル、キャラクターシール作成などにも用いられます。
ただ他のフィルム素材に比べて材質が硬い為、曲面に貼る場合は少し不向きです。
例えば、透明シールを90度近くまで折り曲げて貼る場合は、シールの粘着が浮いてきたり剥がれてしまう可能性があります。
そのような場合は、シールの厚みを薄くしたり粘着部分の面積を大きくするといったことで解消できる場合があります。
・PVC(ポリ塩化ビニル)
通称は塩ビ(エンビ)と呼ばれています。
大判の印刷物や屋外用広告ラベル、カッティングシート(切り文字シール)等で使われる材質で、PETやPPに比べると屋外使用の割合が多いです。
軟質ですので被着体に馴染みやすいことも特徴で、衣類に貼るサイズシールにも使用されています。
この材質は、黄色や黒色といった色付きのラインナップもございます。
・PP(ポリプロピレン)
シール印刷では、主にOPPを使用しています。
OPPとは” Oriented Polypropylene”の略で「二軸延伸ポリプロピレン」という名称のフィルムで、縦と横の2方向(二軸)にポリプロピレンを引っ張り、伸ばして作られています。
シールの表面を保護するラミネート目的で使用される為、特殊な条件がなければこの材質を単体で使うことはありません。
OPPには光沢がありますが、光沢のないタイプ(マットOPP)もございます。
次にこちら3種類の材質の特徴を比較してみました。
材質の厚みが違うため正確に比べることはできませんが、参考になればと思います。
・硬度:(硬い)PET > PP > PVC(柔らかい)
・柔軟性:(高い)PVC > PP > PET(低い)
・耐熱性:(高い:100℃程度) PET ≧ PP > PVC(低い:80℃程度)
・耐候性:(屋外で約1年程度)PVC = PET > PP(屋外で数か月程度)
・コスト【値段】:(高い)PVC ≧ PET > PP(安い)
※糊の種類によって変動することがあります。
このように、同じ透明材質でも使用用途によって向き不向きがございます。
お見積りの際には、弊社のシール印刷お見積りフォームの「使用用途」「その他・ご要望」を詳細に記入していただけますと、より最適な材質にてご提案できますので是非ご活用ください。
お見積りのご依頼はこちら→http://www.hokutosp.com/seal/form.html