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印刷業 専門用語

カテゴリー : 樋口 シールのこと2016年12月21日
ホクトエスピーブログ

higuchisan9 <樋口です。

みなさまが就かれている職業によって、その業界それぞれの専門用語があると思います。

本日は我々シール印刷業者の中では毎日普通に飛び交っている基礎中の基礎の印刷用語をいくつかご説明します。

まったく印刷のことをご存知ない方にご一読いただければ幸いです。

はじめて印刷業者と打ち合わせをしたり見積書を取り交わす際に役立つことと思います。

 

校正(こうせい)・・・印刷作業に入る前に、文字・絵柄等の原稿がすべて正しいかを確認する作業のことを言います。

この二文字の前に文字が追加されるとそれぞれ少し意味が変わります。

『文字校 もじこう(文字校正)』・・・これは原稿の中の文字情報のみが正しいか確認する作業です。

『色校 いろこう(色校正)』・・・これは原稿中のすべての刷り色に関して正しいかどうかを確認する作業で、本番の印刷前に試し刷りをして色を確認する工程です。工期と費用が発生します。

この色校の方法には大別して3種類あります。

簡易校正・・・簡易カラープリンター機等で専用紙に出力したものです。紙も印刷機も本番とは異なるため、原稿の事実確認(誤字脱字の有無や位置などの確認)や、おおよその色調チェックでよい場合にはこちらが選ばれます。当然他の色校正方法に比べ早くお安くなります。

本機校正・・・本番の印刷機で試し刷りをしますので、最も確実・安心な方法です。本機本紙校正と言う場合もあります。

オフ校正・・・色校専用のオフセット印刷機で本紙(本番の紙)に試し刷りをしたものです。本番の印刷機がオフセット印刷機ではない場合に言います。ちらしやパンフレットなどの一般印刷にはオフセット印刷機がほぼ使われますが、シールの印刷機は他に複数あるためです。本機校正に対して本紙校正とも言う場合もあります。

『再校(再校正)』・・・2回目の確認作業です。1回目は初校(しょこう)、3回目は再々校となります。

校了・・・校正がすべて終了したことです。

 

版下(はんした)・・・印刷用の原稿のことです。近年は原稿≒データ化したものとなりますので版下データとも言います。版下作成代と見積書に登場することがあります。平たく言えばデザイン費です。

そういえば『版』も他の文字との組み合せで少しずつ意味が変わります。

『下版(げはん)』・・・いきなり版下と漢字の順番が変わっただけなのですが、前述の『校了』とほぼ同じ意味合いで、印刷業者に校了になったデータを送って本番の印刷作業を始めることです。

『製版(せいはん)』・・・印刷前に原稿をデータ化して印刷用の版を作成する作業全体のことを言います。

『刷版(さっぱん)』・・・印刷機にとりつけて実際に印刷する版の実物のことです。ナイロン製や亜鉛製になります。

 

入稿(にゅうこう)・・・版下データを印刷業者へ送ることを言います。印刷業者は入稿されたデータから製版作業に移ります。その後色校正や本番の印刷へと作業を移します。2回目は再入稿、3回目は再々入稿となります。

 

印刷業では上記のような用語を用いていますが、こうした専門用語はそもそも、それぞれの業界が『ミスを起こさない』、『サービス・品質向上』のために生み出されたものであることが多いと思います。なかには、なるほど!と膝を打つような面白い用語もあります。

よって他の業界の専門用語もその時々の機会で接して知識を深めていきたいなと思います。