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キョンセームとは

カテゴリー : 樋口の徒然なること2023年07月03日
ホクトエスピーブログ

<樋口です。

今回も私の趣味の話で恐縮ですが、趣味のモノとしてお気に入りの腕時計と眼鏡を数本所有しております。

お気に入りのモノですから、永く愛用するためには当然使用後のメンテナンスがかかせません。

腕時計も眼鏡も共通するのはメンテナンスを怠れば怠るほど付着してしまった皮脂などの汚れが固着して頑固な汚れとなったり、錆びや変色、変形・劣化などの問題を引き起こします。

つまりはメンテナンスを怠ると、モノとしての寿命が相応に短くなります。

両方とも巷では『長く愛用するために定期的なメンテナンスを』と推奨されていますが、これぐらい使用したら、とか何日に一回などの条件を決めても、私だったらいずれ疎かにしてしまうだろうなと思います。

そこで私自身への解決策として、使用した眼鏡・腕時計を外して保管場所にしまう前の都度メンテナンスすることをルーチン化することにしました。

毎日の癖になってしまえば何の苦労も心配もありません。まさにいつでも気分を上げて綺麗なモノを『愛用』することができます。

そして本題のキョンセームの話です。写真は新品時のもので、薄いベージュ色になります。

いろいろ調べた結果キョンセームには偽物も多い様ですが、こちらの㈱春日の商品は半世紀以上の歴史があり、最も信頼できるキョンセーム商品ではないかと思います。

ちなみにキョンセームには表と裏があり、ロゴ刻印があるほうが表面、ないほうが裏面とのことです。(表面の方が裏面より汚れ取り性能が高く、使いはじめは拭いたときにひっかかりがある、逆に裏面はすべりが良い)

私は腕時計用に一枚、仕事眼鏡用に一枚、休日眼鏡用に一枚の計3枚使用しています。

 

キョンセームはキョンという小型の鹿の皮からとったセーム革のことで、きめ細やかでなめらかな肌触り、皮脂汚れを取り除くのに最適な天然素材という特徴があります。宝飾品を扱うプロが使用しているのはもちろん、スキンケア用品としても使われているそうです。

これがとても優秀で、布やティッシュ、化繊のものに比べて金属やプラスチック表面に傷がつきにくく、汚れたら洗って繰り返し使えます。さらに繰り返し洗って使えばどんどんクリーニング性能が高まると言われています。別の表現をすると熟練して仕事に味が出てくるとでも申しましょうか。

 

いわゆる成長したキョンセームの写真です。もともとのベージュ色が抜けて白っぽくなり、黒ずみや変形、皺など見た目も味が出てきています。

洗い方は下記の手順となります。
1.石鹸を使い、ぬるま湯でやさしく手洗い
2.乾燥は直射日光を避けて、陰干しする
3.乾燥後、硬化した革を手で揉んでほぐす

キョンセームは完全に乾燥してしまうと手でもみほぐしてもなかなか柔らかくなりません。よって、揉むタイミングはまだ少し濡れている状態から始めるのがよいです。
また、革を揉むとき革同士を強く擦り合わせるとキョンセームの性能・耐久性が落ちるので注意が必要とのことです。

とはいえ、『少し濡れている状態』の判断は一度ではなかなか難しいと思いますし、つきっきりで見るのも大変なので何か良い方法はないものかとネット検索してみたところ、

洗う時に柔軟剤を入れるとそのままほったらかしでよいので楽、との書き込みを見つけました。

このアイデアはたしかに楽だと思いますが、残った柔軟剤の成分がキョンセームを劣化させたり、眼鏡のレンズなどを曇らせはしないかと心配な点もありますので、柔軟剤はほんの少量から今度試してみようかと思います。

(柔軟剤を入れることはメーカーが推奨していることでもないので、私同様にあくまで自己責任で参考程度にしてください)

最後にキョンの写真です。見た目はかわいらしいのですが、気性が荒く、喧嘩傷もよくあるとのことです。

 

(キョンセーム販売会社の参考写真をお借りしています。)